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【銃乱射事件】遭遇してしまったら?警察が来た後どうする?

Aiy-yue-kwee’ Nee-kee-chue!

皆さんこんにちは、

亜希ダウニング(aki_downing)です!

カリフォルニア州のネイティブアメリカン”ユロック族”に嫁ぎ

先住民の土地でのびのび楽しく暮らしています!

アメリカに住んでいると、避けて通れないのが銃乱射事件の話題です。

実際に事件を想定したシミュレーションをしたことがある方もいると思います。

では、その後のことは考えたことがありますか?

今回は、銃乱射事件が起きた【後】のこと。

警察が到着した際にどう行動すればいいかをお伝えします!

銃乱射事件が起きる前・起きた時の解説はこちら↓

この記事を書いた人
  • 在米セキュリティカウンセラー
  • オンラインコミュニティ『LinkUp』代表
  • 岩手県陸前高田市国際姉妹都市サポーター
  • 翻訳者・逐次通訳者
  • Webライター・Webデザイナー
この記事を書いた人
  • 在米セキュリティカウンセラー
  • オンラインコミュニティ『LinkUp』代表
  • 岩手県陸前高田市
    国際姉妹都市サポーター
  • 翻訳者・逐次通訳者
  • Webライター・Webデザイナー
もくじ

はじめに

こちらはU.S. Department of Homeland Security(アメリカ合衆国国土安全保障省)が実際にアメリカ市民に向けて公表している対処法です。

基本情報になりますので、現場の状況によってはこの対処法通りにいかない可能性もあります。というかほとんどの場合この通りに上手く行かないと思ってください。

対応は臨機応変に!

現場に到着するのは警察官だけではなく、保安官だったり特殊部隊だったりすることも多いです。この記事では”Law Enforcement Officer”(法執行機関)を表すLEOという頭文字をとって表記します。

FBIはアメリカ市民へ

You can survive a mass shooting, if you prepared.
準備さえしていれば、銃乱射から生き延びることができる

と呼びかけています。

日本でも”備えあれば憂いなし”と言いますよね。

全てを正しく理解して身に付けることはロボットでないので難しいと思います。ですが、少しずつ少しずつ、点と点を繋げるようにしていけば、数か月後には必ず今と違った防犯対策が無意識のうちに取れるようになります。

一緒に対策していきましょう!

LEOの仕事

現場に到着したLEOの最初の目的はただひとつ。

アクティブシューターを止めること!

現場に到着したLEOが最初に向かう場所は”最後に銃声が聞こえた地点”です。そこにほぼすべてのLEOが素早く直接向かっていきます。

もし現場に負傷者がいて、負傷者の前をLEOが通ったとしても立ち止まることはありません。

万が一あなたが負傷している場合は、LEOが警護した状態の救急隊が到着するのを待ってください。救急隊員は、アクティブシューターの所在地が確認でき、さらにその位置と負傷者の位置が離れており安全に搬送できると確認できたとき初めて現場に到着します。

場合によっては数時間かかることもあるので覚悟してください。

LEOが到着する時間と救急隊員が到着する時間は必ずしも同じタイミングとは限りません。

負傷者の救護より、犯人確保が最優先なのです。

アクティブシューターとは、、、無差別襲撃犯のこと。現在進行中の銃乱射事件の犯人を指す言葉。様々な武器を使用して無差別かつ大規模に犠牲者を狙う個人のこと。

現場のLEOについて

それでは、現場に到着したLEOはどんなことをするのでしょうか。

実際に事件が起こった際、現場でどのような動きをするのかお伝えします。

  • 通常4人1組で到着します。
  • 通常のものでなく戦闘用装備を着用している場合もあります。
  • ライフルたショットガンなどを武装している場合があります。
  • 状況をコントロールするために、ペッパースプレーやガスを使用することもあります。
  • 危険な状況下では、大声であなたに命令したり、あなたの命を守るために乱暴に地面に押し倒す場合もあります。

現場に到着したLEOはまず状況把握をします。たくさんの911の通報と目視した現場の状況を照らし合わせて、犯人の情報を確認しなければなりません。そして興奮状態であり、さらに失うものが何もない。俗にいう”無敵の人”状態の犯人と対峙しなければなりません。

あなたが犯人でないという証拠はその時点ではありません。LEOも人間なので瞬時に判断はできないのです。

疑わしい行動は絶対にしないでください。

一瞬の隙が命取りとなり、LEOだけでなくあなたたち市民も犠牲になることがあります。LEOも自分の命を守りながら細心の注意を払って行動しています。

一般市民の身勝手な行動で、危険な目に遭わせることだけは避けたいですね。

LEOが到着したら

  • 冷静に、落ち着いてLEOの指示に従う。
  • 手に持っているものは必ず全て離す(かばんや上着などすべて)。
  • すぐに両手を上げ、指を広げる。
  • 手は常に見える位置。胸から上に。
  • 指を差す、顔を触るなど、突然手を動かさない。
  • LEOにしがみついたり、走り寄ったりは絶対にしない。
  • 叫んだり、大声を出したりしない。
  • 避難中は決して立ち止まらず、声を出さず、LEOが入ってきた方向に向かって進む。

人間は興奮状態になると他人の声が聞こえなくなることがあります。

「LEOが来た!助かる!私を守って!!」と言わんばかりに走って駆け寄ってしまう人がいるんですね。。。LEOの立場になって考えたらめちゃくちゃ恐ろしいんですよ。絶対やらないでくださいね。

それから荷物。

バックパックでもダメです。そこに赤ちゃんのおむつが入ってようが離乳食が入っていようが、基本的には持って避難することはできません。基本的にはね。

赤ちゃん用のバックパックの中に銃を忍ばせている可能性は否定できないですよね。

避難を開始する段階では、まだあなたが100%犯人ではないと言い切れないのです。

あなたが犯人でないことを知っているのはあなたただ1人。

となりに一緒に避難したアジア人の女性もグルかもしれませんよ?

避難したら

安全な場所(基本的に駐車場であることが多い)に避難できたら、まず事態が完全に収束するのを待ちましょう。

すべての目撃者の確認と被害者の取り調べが終わるまで、その場に拘束される可能性があります。LEO当局の指示があるまでは絶対にその場から離れないでください。完全に開放されるまで、数時間かかる可能性があります。休日のショッピングモールなど多くの人がいる場で起きた事件であれば尚更。

また、負傷者を安全な場所に運び出すために、健常者に助けを求めることがありますので、積極的にサポートをお願いします。

犯人の人数、犯人の生存の有無、そして負傷者と被害者の人数によって拘束時間は左右されます。

あなたが何か重要な証拠を目撃していたら、解放までにかなりの時間がかかることを覚悟してください。

一刻も早く家に帰って安全を確認したい気持ちは分かります。

ですが、もしなにか衝撃的な場面を目撃していたら、聞き慣れない銃声を聞いていたら、PTSDがいつどのタイミングで起こるかわかりません。

LEOは被害者に対して必要な治療やカウンセリングについてなど、あなたに今後に必要になる情報を提供してくれる場合があります。または同じ被害者同士で情報交換ができます。

きっと心の支えになる情報を教えてくれるはずです。積極的にコミュニケーションを取ってください。

PTSDなど精神ダメージは放っておくと悪化しかしません。良いことはなにもありません。

必ず専門家を頼ってください。

私もPTSDを持っていますが専門家に定期的にかかっています。

イメトレ必須

考えたくないかもしれません。

でも、イメトレを何度もしている人と一度もしていない人では、瞬時の判断に大きな差がでます。

例えば、自分の近くで複数の人が口論をしていたら、アメリカであれば、どちらかまたは両者が銃を持っていることも可能性として考えられるのです。

特に大人同士が口論をしているのはすでに一般的ではありません。

その後に起こる最悪なシチュエーションを想定して、一刻も早くその場から立ち去ること。

これだけで生存率が変わります。

100回何もなかったからといって、次も何もないとは限らないんです。

地震が起きたらどうするか。津波が来たらどう行動するか。多くの日本人は咄嗟に行動ができるはずです。それと同じように、アメリカでは咄嗟に行動できないといけないのです。

しかし、当たり前ですがアメリカで生まれ育ったひとであっても、全員がそうできる訳ではありません。

YouTubeの動画をいくつか貼ります。

強いストレスがかかる可能性があるので視聴には十分ご注意ください。

2019年12月15日、ジョージア州アトランタのモールのフードコートで口論が原因による発砲事件が発生。男性1人が負傷しました。

この発砲事件は顔見知り同士の単独事件であり、アクティブ・シューター事件ではありません。

この動画でも分かるように、銃声が聞こえてもただ立っているひと、興奮して大声を出す人もいます。

次はボディカメラの映像です。

2022年3月23日(水)アリゾナ州グレンデールのタンガー・アウトレットで、10代の若者3人が喧嘩になり口論は銃撃戦に発展。巻き込まれた2人の10代の若者と27歳の女性、4歳の息子が負傷しました。

このボディカメラの映像は、店内から避難する際のもの。これを見てイメトレしてください。

次もボディカメラの映像です。

2022年7月17日、インディアナ州グリーンウッドのモールのフードコート内で銃撃犯が3人を射殺しました。LEOの到着までは2分もかかりませんでしたが、彼らがが駆けつけるより前に民間人によって銃撃犯は殺害されました。

ですが、LEOは犯人が単独犯なのか、複数が関与しているのか分からず、モールの内部では数時間にわたって捜査が行われ結果的に民間人の解放が遅れることになったのです。

この日、現場には16の法執行機関と数百人のLEOが集まりました。

サウスポート警察のスペンサー・ルーシュ少佐とトニー・ウィルソン巡査はそのうちのひとり。この動画はボディカメラの映像と2人のインタビューが記録されたものです。

どのようにして避難指示をしたのか、また人々がどう避難しているのか映像で確認できます。

中には4から6歳くらいの女の子が一生懸命両手を高く上げて避難している様子もあり、子育てしている私にはかなり心が痛くなる映像です。

この映像の中でインタビュアーが巡査に「ボディカメラの映像を確認しましたか?」と尋ねているのですが、

”I just don’t wanna go back and watch that video again.(あの映像はもう二度と見たくないよ)”と強く言っているのが分かります。

続いて、”I don’t want to put in my mind the possibility of what could have I done differently.(もっと他に違うことができたんじゃないかっていう可能性を、頭の片隅に置いておきたくないんだ)”とも。

長年訓練している警察官でも、そう思うくらいMass Shootingというのは悲惨なものなのです。

まとめ

考えたくないかもしれませんが、考えないといざという時に自分と愛する人を守れないんです。

こんな風に記事を書いている私も、警察官の旦那からは「脇が甘い!訓練が足りない!」とずっと言われています(一般人なんで当たり前なんだけども)

私も全然できていません。全然トレーニングが足りていません。

思い出したらトレーニング!やってみましょう!

ちなみにオンラインコミュニティ”Link Up”では毎月1日は避難訓練といってオンラインでこうした訓練をしています。興味がある方はぜひ!

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